マンガ批評
 ネットワーク・ポプリ  

タマガワヒロ
(2001.3)
 
この作品は名前のネットワークからおわかりの通り、ネットものの少女マンガです。ここ一、二年E-mail恋愛とかいわれることがありますし、映画でもいくつかありますよね。この作品も、ネットでの恋愛を扱っているのですが、他の作品と違うところがあります。ネット恋愛というと、ネットでの出会い、つまりは、メールして相手のことを好きになって・・・というネットでの出来事が中心になるのですが、この作品の中心はあくまで実際に顔と顔をつきあわせて逢った後の話です。実際にネットにはまっいる人の中には、メールのやりとりをして初めて逢うところに持っていくのが楽しいっていう人が多いですが、それだとその後に続かなかったりするんじゃないでしょうか。でも、これほどネット恋愛が普及したのは、つい最近の話。インターネットを普通の女の人が使うようになり、i-modeに代表される携帯のメール、ネット機能の普及がすすんだここ一、二年のことです。それに対して、この作品はまだネット恋愛なんて言葉が使われていなかった(と私は思う、多分)97年に連載されていたもの。ネットなんてちょうど普及し始めた頃で、あまり身近なものでは無かったはずです。ましてや、少女マンガの読者層にとっては、より一層そうでしょう。そうだからでしょうか、その当時では縁遠いネットでの出来事ではなくて、ネットで知り合った主人公のメアリと恒平の二人が、実際に出会ってから、互いに行き違いがありつつも、距離を詰めていくというのがこの作品のお話です。こういう風に書いてしまうと、互いに誤解をしながらも最終的には恋が成就して終わるという少女マンガの王道をいく話なんですね、実は。
『ネットワーク・ポプリ』
柳原 望著
白泉社 花とゆめCOMICS
(1997.12)
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